ソーシャルビジネス・社会貢献活動に関するビジネスパーソンの意識調査

  • 2015年4月21日
  • ビジネス

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  1. 消費者として応援する社会貢献活動

5. 消費者として応援する社会貢献活動 調査結果

  • 「売上の一部を寄附する商品を優先して購買したい」64%、社会貢献活動に参加意向がない方でも44%
  • 「環境負荷の少ない商品を優先して購買したい」68%、「フェアトレードマークの付いた商品」は66%
  • ビジネスパーソンにはコーズ・リレーテッド・マーケティングが効く?ブラック企業に対しては不買?
    「社会貢献活動に力を入れる企業の商品を優先して購買したい」62%、
    「低価格・高品質でも、ブラック企業の商品は購買しない」13%
  • 社会貢献活動で日本をリードする企業は?1位「トヨタ自動車」2位「サントリー」
    他方で、「社会貢献活動に力を入れている企業が思いつかない」方が半数以上

それでは、ビジネスパーソンは、社会貢献活動を行う企業を消費者として応援したいという意識をどの程度もっているのでしょうか。全回答者(1,000名)に対し、購買することで社会貢献活動に繋がる商品について、どの程度、購買時に考慮するか聞いたところ、《売上の一部を寄附する商品》では、「競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい」が9.4%、「競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい」が54.6%となり、合わせると『優先して買いたい』が6割半(64.0%)となりました。
また、今後1年の間に社会貢献活動の参加意向がある方は『優先して買いたい』が81.1%、参加意向がない方でも『優先して買いたい』が43.9%となっています。時間の確保が難しい、などの理由から社会貢献活動に参加できない方も、消費者として購買を通して社会貢献したいと考えている方が多いのではないでしょうか。そのほか、《環境負荷に配慮した商品(エコパッケージなど)》では『優先して買いたい』が68.0%、《フェアトレードマークのついた商品》では『優先して買いたい』が65.9%となりました。

  • 原料や製品を適正な価格・長期的な取引で購入し、生産者を支援していることを保証するマーク

どの程度、購買時に考慮するか〈商品〉(各単一回答形式)

売上の一部を寄附する商品[全体(n=1000)]競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい9.4% 競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい54.6% 優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)36.0% 優先して買いたい(計)64.0%[社会貢献意向:意向あり(n=540)]競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい15.2% 競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい65.9% 優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)18.9% 優先して買いたい(計)81.1%[社会貢献意向:意向なし(n=460)]競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい2.6% 競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい41.3% 優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)56.1% 優先して買いたい(計)43.9%環境負荷に配慮した商品(エコパッケージなど)[全体(n=1000)]競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい9.3% 競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい58.7% 優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)32.0% 優先して買いたい(計)68.0%[社会貢献意向:意向あり(n=540)]競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい13.9% 競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい67.8% 優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)18.3% 優先して買いたい(計)81.7%[社会貢献意向:意向なし(n=460)]競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい3.9% 競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい48.0% 優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)48.0% 優先して買いたい(計)51.9%フェアトレードマーク(※)のついた商品[全体(n=1000)]競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい9.7% 競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい56.2% 優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)34.1% 優先して買いたい(計)65.9%[社会貢献意向:意向あり(n=540)]競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい14.6% 競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい66.3% 優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)19.1% 優先して買いたい(計)80.9%[社会貢献意向:意向なし(n=460)]競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい3.9% 競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい44.3% 優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)51.7% 優先して買いたい(計)48.2%※原料や製品を適正な価格・長期的な取引で購入し、生産者を支援していることを保証するマーク

では、このような社会貢献活動に力を入れている企業に対する"ブランド買い"はどの程度あるのでしょうか。
《社会貢献活動に力を入れている企業の商品》では、『優先して買いたい』が62.4%、《不祥事を起こしていない企業の商品(競合他社がブラック企業など、問題のある企業)》では、『優先して買いたい』が63.7%となりました。また、《不祥事を起こしていない企業の商品》では、「競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい」が13.3%と、今回質問した項目の中で最も高くなっています。"コーズ・リレーテッド・マーケティング"と呼ばれるような、企業が社会貢献活動を行うことを自社のブランディングに役立てる手法に一定の効果が窺えた一方で、ブラック企業などの社会的に悪影響を及ぼす企業に対する"不買"意識を強く持つ方が存在することが窺えました。

どの程度、購買時に考慮するか〈企業〉(各単一回答形式)

【社会貢献活動に力を入れている企業の商品】全体(n=1000):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]7.5%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]54.9%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]37.6%[優先して買いたい(計)]62.4% 20代(n=250):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]10.0%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]49.2%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]40.8%[優先して買いたい(計)]59.2% 30代(n=250):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]8.0%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]49.6%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]42.4%[優先して買いたい(計)]57.6% 40代(n=250):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]6.4%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]53.6%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]40.0%[優先して買いたい(計)]60.0% 50代(n=250):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]5.6%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]67.2%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]27.2%[優先して買いたい(計)]72.8%【不祥事を起こしていない企業の商品(競合他社がブラック企業など、問題のある企業)】全体(n=1000):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]13.3%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]50.4%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]36.3%[優先して買いたい(計)]63.7% 20代(n=250):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]15.2%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]47.2%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]37.6%[優先して買いたい(計)]62.4% 30代(n=250):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]15.6%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]46.8%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]37.6%[優先して買いたい(計)]62.4% 40代(n=250):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]12.4%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]45.6%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]42.0%[優先して買いたい(計)]58.0% 50代(n=250):[競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい]10.0%[競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい]62.0%[優先して買いたいとは思わない(購買時に考慮しない)]28.0%[優先して買いたい(計)]72.0%

それでは、具体的にはどのような企業が社会貢献活動に力を入れていると感じているのでしょうか。"日本で一番社会貢献活動に力を入れている"と感じる企業名を自由回答形式で聞いたところ、1位は「トヨタ自動車」(124人)、2位は「サントリー」(55人)となりました。これらの企業は日本をリードする社会貢献活動を行う企業として、ビジネスパーソンから注目されているようです。
他方で、「社会貢献活動に力を入れている企業名が思いつかない・知らない」と回答した方が549人と、全体の半数以上となりました。日本国内で社会貢献活動の面で突出した取り組みを行っている企業がないと感じている方が多いことや企業の社会貢献活動に注目する意識が育っていないことの表れかもしれません。

"日本で一番社会貢献活動に力を入れている"と感じる企業名(自由回答形式)

[全体(n=1000)]トヨタ自動車124人 サントリー55人 キリン19人  JT(日本たばこ産業)17人 ソフトバンク17人 ユニクロ17人 イオン15人 日本赤十字社12人 ヤマト運輸10人 パナソニック8人 ※上位10位まで抜粋 具体的企業名を回答451人 社会貢献活動に力を入れている企業名が思いつかない・知らない549人

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  1. 消費者として応援する社会貢献活動

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