家族の絆と老後の生活に関する意識調査2014
- 2014年11月11日
- その他
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- 親孝行について
4. 親孝行について 調査結果
- 「親孝行していると思う」4割半、40代より50代のほうが高い傾向
- 「親孝行されている」実感しているのは2人に1人
全回答者(1,000名)に、親孝行について聞きました。
まず、自身が親孝行していると思うか聞いたところ、「親孝行していると思う」は43.9%と半数を下回る結果となりました。
男女別に見ると、「親孝行していると思う」は男性よりも女性のほうが高く、男性の37.4%に対して女性では50.4%となりました。
また、世代別に見ると、40代は36.4%、50代は51.4%となり、40代より50代のほうが「親孝行していると思う」は高くなりました。
さらに、親との同居状況別に見ると、同居している層では57.3%、別居している層では41.1%となりました。親孝行には、親との同居状況も影響しているようです。
自分の気持ち・考えにどの程度あてはまるか(単一回答形式)
- *自分は(自身の)親に親孝行していると思う
次に、自身が親孝行されていると思うか聞いたところ、「親孝行されていると思う」は50.9%と、子どもに親孝行されていると感じている人は半数となりました。親孝行していると感じている人よりも親孝行されていると感じている人のほうが多いようです。
この傾向は、性別でみると特に男性、世代でみると40代でみられ、男性では「親孝行していると思う」は37.4%でしたが、「親孝行されていると思う」は47.4%、40代では「親孝行していると思う」は36.4%、「親孝行されていると思う」は52.2%となり、どちらも「親孝行されていると思う」が10ポイント以上高くなりました。
自分の気持ち・考えにどの程度あてはまるか(単一回答形式)
- *自分は子に親孝行されていると思う
- 最近した親孝行「親の話をきく」「親の健康を気遣う」「母の日・父の日にプレゼント」
- 「金銭的に援助する」ことで親孝行を実践、親孝行している人の約1割と少数派
- 会話による親孝行は、男性よりも女性が熱心な傾向
- 1年間で親孝行に使える金額の平均は約7万4千円、男性は約9万円、女性は約5万8千円
それでは、親孝行している人は、どのような親孝行をしているのでしょうか。
自身が親孝行をしていると思う439名に、最近、どのような親孝行をしたか聞いたところ、「親の話をきく」68.3%が最も多く、「親の健康を気遣う」65.8%、「母の日・父の日にプレゼント」64.7%が6割台、「お盆や年末年始などに顔をみせる」53.5%、「孫の成長をみてもらう」50.3%が5割台で続きました。他方、「金銭的に援助する」は11.4%と約1割という結果となりました。
最近、どのような親孝行をしたか(複数回答形式)
- *対象:自身が親孝行をしていると思う人
男女別に見ると、親孝行していると思う割合の高かった女性のほうが、多くの項目で実施している割合は高くなりましたが、特に「親に自分の話をする」(男性26.7%、女性55.2%)や「親の話をきく」(男性54.5%、女性78.6%)といった会話による親孝行では女性のほうが20ポイント以上高くなりました。他方、「敬老の日にプレゼント」は男性(27.3%)のほうが女性(19.0%)より高くなりました。
最近、どのような親孝行をしたか(複数回答形式)
- *対象:自身が親孝行をしていると思う人
- *男女間で5pt以上の開きがみられた項目を抜粋
さらに、親孝行に、1年間でどのくらいの金額を使えるか聞いたところ、「1万円~2万円未満」20.3%、「5万円~10万円未満」19.7%、「10万円~20万円未満」17.5%の回答が多く、平均は約7万4千円となりました。
男女別にみると、男性では「10万円~20万円未満」(23.6%)の回答が最も多く、平均額は約9万円、一方、女性では「5万円~10万円未満」(21.6%)の回答が最も多く、「1万円~2万円未満」がほぼ同率(21.0%)となり、平均額は約5万8千円でした。親孝している割合では女性のほうが高くなりましたが、親孝行に使える金額の平均は男性のほうが多い結果となりました。
親孝行に、1年間でどのくらいの金額を使えるか(自由回答形式_数値入力)
親孝行に、1年間でどのくらいの金額を使えるか(自由回答形式_数値入力)
- それって親孝行!?「自分も一緒に楽しめるような親孝行がいい」約9割
- 「支払いは親でも、一緒に買い物や旅行に行けば親孝行だと思う」約7割
- 「家事代行など、代行サービスを使っても親孝行だと思う」6割半
親孝行することについて、どのように考えられているのでしょうか。
全回答者(1,000名)に、親孝行に対する考えを聞いたところ、同意率(「非常にあてはまる」と「どちらかといえばあてはまる」の合計、以下同様)は、《自分も一緒に楽しめるような親孝行がいいと思う》では88.8%、《支払いは親でも、一緒に買い物や旅行に行けば親孝行だと思う》では71.2%となりました。親孝行でも、親だけがいい思いをするのではなく、自分も一緒にいい思いをしたいと思っている人が多い様子が窺えました。また、《家事代行など、代行サービスを使っても親孝行だと思う》では同意率は63.2%となり、代行サービスを使っても親孝行にかわりはないと考える人が6割以上となりました。
親孝行に対する考えにどの程度あてはまるか(各単一回答形式)
これらの親孝行に対する考えに同意する割合は、親孝行していると思う層(439名)のほうが親孝行していると思わない層(561名)よりも高くなり、親孝行していると思う層の同意率は、《自分も一緒に楽しめるような親孝行がいいと思う》では93.9%、《支払いは親でも、一緒に買い物や旅行に行けば親孝行だと思う》では77.2%、《家事代行など、代行サービスを使っても親孝行だと思う》では70.8%となりました。親孝行していると思う層のほうが、親孝行で自分も一緒にいい思いをしたいと思っていたり、親孝行に対するハードルを低く設定していたりする様子が窺えました。
親孝行に対する考えにどの程度あてはまるか(各単一回答形式)
- 子どもに望む親孝行1位は「自分のことで心配させない」で半数に
- 親にとっては子どもとの会話が幸せな時間?子どもに望む親孝行の2位・3位は"コミュニケーション"
- 親孝行している人ほど自分の子どもとのつながりやコミュニケーションを求める傾向
親孝行されていると感じている人は半数でしたが、子どもにはどのような親孝行を望んでいるのでしょうか。
全回答者(1,000名)に、子どもにはどのような親孝行をして欲しいと思うか聞いたところ、「自分のことで心配させない」50.6%が最も多く、「自分の話をしてくれる」43.6%、「話をきいてくれる」33.2%、「一緒に旅行やレジャーに出かける」31.6%、「健康を気遣ってくれる」28.2%、「家事など家のことを手伝ってくれる」27.9%が続きました。最多回答は、"心配をかけない"でしたが、2位と3位は会話による親孝行が並び、子どもとの会話を望んでいる親が多い様子が窺えました。
子どもにはどのような親孝行をして欲しいと思うか(複数回答形式)
子どもに会話による親孝行を望んでいるのは、特に、自身が親孝行をしていると思う層で、「話をきいてくれる」は親孝行していると思う層42.8%に対し、親孝行していると思わない層では25.7%、「自分の話をしてくれる」は親孝行していると思う層50.6%に対し、親孝行していると思わない層では38.1%となりました。また、「一緒に旅行やレジャーに出かける」(親孝行していると思う層39.0%、親孝行していると思わない層25.8%)や「一緒に買い物に出かける」(親孝行していると思う層29.6%、親孝行していると思わない層17.5%)でも親孝行していると思う層のほうが高くなり、自分が親孝行していると思う層ほど、子どもと一緒に過ごしたいと思っている様子が窺えました。親孝行をしている人は、親と自分、自分と子どもといった家族とのつながりに対する意識が強いのかもしれません。
子どもにはどのような親孝行をして欲しいと思うか(複数回答形式)
- *親孝行状況間で5pt以上の開きがみられた項目を抜粋
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